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「JAPANESE FITNESS」日本発のフィットネスプログラムやオリジナルエクササイズを追及する人々をご紹介します!

アイチ(アクアエクササイズ)今野純
■第7回(2008.11)■

「 アイチ(アクアエクササイズ)」
〜海外から絶賛される日本発のアクアプログラム「アイチ」〜



◇PART2◇
part1はこちら

身体に無理なく効果的!泳げなくても参加できる!水の不思議な力は、身体だけでなく心も癒してくれるのです。

 

日本(人)が開発したプログラムをご紹介する「ジャパニーズフィットネス」。
第7回は、20年以上も前から老若男女問わず人気の「アクアエクササイズ」と、日本発のアクアプログラム「アイチ」をご紹介。その普及活動や指導者育成にも力を注がれている、株式会社アクアダイナミクス研究所 代表取締役所長 今野純さんにお話を伺いました。

 

アクアエクササイズとの出会い



G:アクアエクササイズと出会われたきっかけを教えていただけますか?
K:私はもともと競泳のコーチをしていたのですが、日本がモスクワオリンピック不参加を決めた時期、目標を見失ってしまったんですね。その時に、ドイツやヨーロッパ諸国のプール施設を見学する機会がありまして・・・丁度プールの中で泳がすに手足を動いている人々を見かけたのが最初の出会いでした。水泳育ちの私は、なんで泳がないのか不思議でしょうがなかったんです。
G:水=泳いで運動する というイメージだったんですね。
K:そうです。ところが、インストラクターに話を聞いてみると、水の中での運動効果というものは泳げない方でも同じように得られる。水の特性を活かした運動方法が他にも沢山あると・・・。泳いでなんぼだと思っていた私には、衝撃的な出会いでしたね。

 

アクアエクササイズを日本に広める


G:その衝撃的な出会いから、 1986 年にアクアダイナミクス研究所を立ち上げられ、普及をされるわけですね。
K:はい。1990年に全米アクアエクササイズ協会創始者のルース・ソーバ女史を招き、アクアエクササイズの紹介とライセンスプログラムの提供&普及を始めました。1990年には100施設程度で行われていたアクアエクササイズが、2000年には全国 1500 箇所と急増しました。
G:認定講習会などを通じて、指導者の育成と普及をされていると思いますが、参加者はやはりエアロビクスなどを指導しているフィットネスインストラクターが多いですか?
K:以前は、そうでしたが、今はスイミングがバックグランドのインストラクター(コーチ)が7割くらいですね。
G:水と陸での運動指導で、一番、指導者達が苦労することは何でしょうか?
K:エアロビクス全盛期はまさに、心拍数至上主義といましょうか、ベルカーブをきれいに描ける運動が素晴らしいという考えがインストラクターに浸透していました。もちろん、それは大切なことなのですが、水の中では、浮力や水温の関係から、ベルカーブがきれいに描けないことも多いのです。下がる心拍数を無理やり上げようと、腕を上げる動きや、ジャンプをして水面から上半身を出すなどの動きを行ってしまう方も少なくありませんでした。アクアエクササイズ経験者も少なかったですので、イメージもしにくかったのかもしれませんね。
G:まさに、エアロビクスの水中版という感じで行ってしまう方が多かったと。
K:ええ。この、陸上と水中でのエクササイズの違いを、ルース・ソーバ女史は、陸上のダンスは足で踊るが、「水中でのダンスは手で踊る」と表現しています。つまり、水の抵抗をしっかり受けながら動いたほうが、心拍数も安定するんです。おかげさまで、今は、この水の特性も理解されるようになりました。

 

アクアエクササイズの現状


G:現在、エアロビクスを指導するインストラクターは減少傾向にあるようですが、アクアエクササイズの現状はいかがですか?
K:アクアエクササイズもフィットネスクラブなどでは同じ状況だと思いますが、また違うフィールドが広がりつつあります。SPA施設や温泉施設なども、ただ施設を提供するだけでなく、お客様がさらにリラックスできるプログラムを提供するというところに意識が向いてきました。
G:アクアを取り巻く環境も変わってきているんですね。
K:はい。これからは水も高価なものにもなりつつあると思います。今の時代には、ワッツのような究極のアクアリラクセーションプログラムを必要とされる方も多いでしょうし、パーソナルな指導を求める声も増えてくると思います。

 

インストラクターへのアドバイス


G:アクアエクササイズの様々なクラスを導入したいと奮闘しているインストラクターに向けて、何かアドバイスをいただけますか?
K:はい。私はよく、インストラクターには「3つのH」が大事だと話しています。1つは「Head(頭)」良く考える、想像性を高めること。自分にしか出来ない「強み」が誰にでも必ずありますから、それを見つけることです。2つ目は「Hand(手)」技術・指導力・動機付け・プレゼンテーションなど自分の能力をUPさせることです。最後は「Heart(心)」情熱や教えたいという気持ちです。人は、心ある人、熱意のある人に惹かれるものです。この3つをもって、担当者の方とお話をされると良いと思いますよ。
G:なるほど。確かにこの「3つのH」があれば、担当者の方もお話を聞いてみる気になりそうですね。
K:この3つが、バランス良くあることが理想ですが、少々バランスが崩れていても、自分で何が欠けているかを知っていれば大丈夫。そこから、いくらでも改善できますから。

 

これから


G:最後になりましたが、アクアエクササイズのこれからの方向性や、今後の予定について教えて頂けますか。
K:これからも様々なアクアエクササイズプログラムが出てくると思いますが、基本の4本柱は変わりません。つまり、健常者向けの「アクアフィットネス」、非健常者(疾病、機能障害・低下など)向けの「アクアセラピー」、筋強化が目的の「アクアトーニング」、筋弛緩が目的の「アクアボディーワーク」です。それぞれの目的をもったプログラムが必要になってきます。筋強化と筋弛緩を一度に行えたらベストなのですがね。
G:筋強化と同様に、筋弛緩も大切だということですね。ほんとうに、そのバランスは大切で、とくに現代人には、取り戻す必要のあるバランスだと思います。全国的なイベントも開催されているようですが。
K:アクアエクササイズを指導者向けの「アクアフィットネスコンファレンス(今年8月に実施)」や「アクアセラピーシンポジウム(次回は2009年8月予定)」を定期的に開催しています。アクアエクササイズを指導して下さる方が一人でも増えて、受講して健康になる方も一人でも多く増えていくことを願って、こらからも「水という視点」から「健康・運動」についてお伝えしていきたいと思います。
G:アクアエクササイズのこれからに、ますます期待しています!お忙しいところ、本日はありがとうございました。
K:ありがとうございました。

■「アイチ」及びアクアエクササイズについてのお問合せ・実施場所・講習会情報はこちら■
アクアオンライン(株式会社アクアダイナミクス研究所)http://www.aqua-adi.co.jp/
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