■第9回(2009.1)■
「Y-Conditioning(ワイ・コンディショニング)」
〜 目指すは1億総セルフコンディショナー?! 〜
◇PART1◇
日本(人)が開発したプログラムをご紹介する「ジャパニーズフィットネス」。
第9回は、真の健康とは何かを追求し続け、体調を整えること(コンディショニング)の大切さを世の中に広めるべく、コンディショニング施設のプロデュースや執筆、メディア出演などでも精力的な活動を行っている、「Y-Conditioning(ワイ・コンディショニング)」開発者、有吉与志恵さんに2度目のご登場を頂きました。
Y-Conditioning(ワイ・コンディショニング)とは
G(編集G):「エアロフットセラピー※第1回記事参照」に続き、2回目のご登場ありがとうございます。まず、最初にこの「Y-Conditioning」とはいったいどんなものなのか教えていただけますか?
Y(有吉与志恵さん):Y-ConditioningのYとは、一定の範囲にわたって、任意の値を取り得るという意味です。私の名前がよしえなので、よしえコンディショニングかと思われるのですが、違います(笑)。そして、コンディショニングとは、調整する、体調や環境を整えるという意味です。総じて、「自分の意思で体調を整えることが出来るようになる=セルフコンディショニング」を目指す有吉与志恵オリジナルメソッドです。
コンディショニングとトレーニングの違い
G:言葉になじみのない方も多いかと思いますので、コンディショニングとトレーニングとの違いについてもう少し教えていただけますか?
Y:一般的に言われているトレーニングは、弱い筋肉をウエイトや自重負荷を使って「強化(鍛える)する」ことを表しています。つまり体力や筋力を増進させることが目的です。コンディショニングは、簡単に言えば「身体を改善する」ことを目的とした「改善系のトレーニング」です。
G:改善系ということをもう少し具体的に教えていただけますか?
Y:はい。現代では、大人になればなるほど、日常動作の癖、コリやハリといった局所的な疲労、腰痛などの慢性的な鈍痛などを抱えている方がほとんどです。特によく聞かれるのが、肩こりをはじめとした「コリとハリ」です。コリとハリは言い換えると、筋肉が過緊張している状態です。過緊張している筋肉は硬くなります。硬い筋肉というのは、古いゴムをイメージしていただけるとわかりやすいと思いますが、弾力性がないので伸びません。つまり筋肉はあってもその力を100%は発揮できないということです。また、瞬間的に強い力を加えれば切れてしまう危険性もあります。そして、それをそのままにしたまま、やみくもにトレーニングすることは、トレーニング効果が出にくいだけでなく、悪化させかねません。ですので、ご自分の身体の状態を知って、まずは筋肉の過緊張を取り除くところからトレーニングを始めていただきたいのです。それが、コンディショニング=改善系のトレーニングという考え方の1つです。
G:なるほど。鍛えるという感覚とは少し違いますね。筋肉が硬くなるというのは、同じ筋肉ばかり使って疲労しているから起こるのでしょうか?
Y:使いすぎていても、使っていなくて弱くなって(弱化して)しまっても、筋肉は硬くなります。
G:どちらも硬くなってしまうと・・・ショッキングですね。コンディショニングで筋肉を柔らかくすることは可能なのでしょうか?
Y:可能です。柔らかく・・・というと、誤解があるかもしれませんので、私は「筋肉の弾力を取り戻す」という言い方をしています。一流のアスリートの筋肉は、つきたてのお餅のように柔らかくて弾力があるんですよ。弾力があるからこそ、いざというときに爆発的な力が出せるんです。
G:それを聞くと強い筋肉のイメージが変わりますね!
今こそコンディショニングで日本を元気に!
G:ブログのタイトルにもあるように、本気でコンディショニングを世の中に広め日本を元気にしたい!と改めて決断されたと伺いましたが。
▽有吉与志恵さんブログ「コンディショニングで日本を元気に!」はこちら
http://ameblo.jp/y-con/
Y:その通りです。忙しくて頑張り屋さんが多い日本人には、もっとご自分の身体の声に耳を傾けて欲しいという思いがこれまでもずーっと私の中にはありました。しかし、大切だとわかっていても運動が続かないのは、手軽に続けられるものがなく、効果もでないから途中で投げ出してしまうのだという事がだんだんわかってきたんです。これだけ人々の生活が多様化すると、個人の運動に対する目的も様々ですので、お一人お一人を丸ごと見ていく必要があると感じました。そして、この「コンディショニング」という概念が必要ではないかと思い、模索し続け、「Y-Conditioning」という1つのメソッドにまとめ、しっかりと広めていこうと再決断したんです。
G:忙しくて運動が続かないという声にも答えられるメソッドなのですね。エアロフットセラピー同様に実際に現場でパーソナルのご指導を今もされていると伺いましたが。
Y:ええ、現場ではクライアントの体調が整ったり、またそれをご自身で実感される方が多いこと、ちょっとしたケアをするだけで劇的に身体が変化したという感想をたくさん頂いています。クライアントからの率直なご意見、身体の感覚などは、メソッドを確立する上でほんとうに貴重な材料となりました。
G:パーソナルトレーナーの育成にも力を注がれていますね。
Y:はい。2005年からパーソナルコンディショニングトレーナー養成スクールや講習会などを通じてコンディショニングトレーナーの育成に力を注いでいます。おかげさまで、現在開催中の基礎科は16名の方にご参加頂いています。
G:スクールは今回の5期から基礎科と応用科に分かれたんですね。
Y:これも、コンンディショニングを世の中に広めたいという思いから、参加しやすい方法を試行錯誤していました。多くの方に、人々の健康を支えるこのすばらしい職業を知っていただきたいですし、もっと身近なご家族やご友人の健康にも役立てていただけるように、基礎科と応用科にわけたのです。おかげさまで、家族の健康づくりに役立てたい方、スポーツ選手のコーチをされている方、アマチュアチームのトレーナーとしてチームを支えたい方など、年齢も性別も、バックグラウンドも様々な方々にご参加いただけるようになりました。
▽ハースパーソナルコンディショニングトレーナー養成スクールについて詳細はこちら
http://www.e-hearth.co.jp/08school.htm
次回は、プロフェッショナルなトレーナーとは、Y-Conditioningの現状やこれから、書籍についてなどをお伺いします。
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